パウロの森の四季 2019年

2019年 秋編 9−11月

2019年 神無月

・10月、月初めは真夏日で、恩方小学校の森林環境教育が熱中症防止で延期になりました。

 月半ばにはまたもや台風が関東を襲い、関東甲信東北の各都県に大雨を降らせ各地で川が氾濫し

 大きな被害が出ました。被害に遭われた方々に今月もお見舞い申し上げます。

 パウロの森の近くでも台風の大雨で泥流が発生し道路が泥で埋もれてしまいました。

 学園の生徒たちが住民に協力して道を塞いだ泥の山を除去しました。

   

・森の中では、カシワバハグマが花をつけ、アサギマダラが蜜を吸っていました。

 広場のくさ原ではノダケの花が咲き、ここでもアサギマダラが蜜を吸っていました。

 オトコエシの花にはキリギリスが遊んでいました。

 ジイソブ(ツルニンジン)の花が咲き、ヤマホトトギスもユニークな形の花をつけています。

 グランド脇ではツリガネニンジンの花が揺れています。ノササゲも花をつけています。

 秋の草花が沢山咲いています。 

2019年 長月

・9月、暑い日があれば急に涼しくなったり、夏と秋の綱引きです。

 台風15号が千葉県に上陸して暴風で甚大な被害が発生しました。

 屋根が飛ばされたり、送電鉄塔が倒れたり、倒木で電柱が倒れて電線が切れて

 長期間の停電が千葉県民を苦しめました。被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。

 パウロの森も台風でスギの大木が1本、2m位のところで折れて倒れました。

    

・森の中で、ヤブレガサに似たモミジガサが咲き出しました。

 ノブキも小さな花をつけています。先に咲いた花には種もついています。

 寮跡地の草原ではセンニンソウやコボタンヅルがよく似た花をつけています。

 センニンソウやコボタンヅルの種と同じように、ハンショウヅルの種が渦巻き型の

 ヒゲを伸ばしているのを見つけました。

 校舎の近くではフジカンゾウやゲンノショウコが花と実をつけています。

 フジカンゾウの実はやがて黒くなりサングラスの様な形に、ゲンノショウコの実は

 皮がくるりと巻き上がって神輿のような形になります。 

 

左:台風15号で幹が折れてしまいました 右:倒れた幹が西尾根の道を塞いでしまいました  


2019年 夏編 6−8月

2019年 葉月

・8月、長い梅雨が明けて真夏の暑い日が続きます。

 夏休みの子供達を対象にした「竹の水鉄砲」のイベントで賑やかな声が響きました。

 

・森の中では夏の花が咲いています。

 ヤブランが紫色の花をつけています。近くで見ると可愛い花の集まりです。

 ウバユリが首を横にして咲き出し、アキノタムラソウが森の広場で咲き出しました。

   

・パウロの森に向う道の脇のブルーベリーが美味しそうに色づきました。

 恒例のブルーベリー摘みのイベントを行い、一人で1.5kgも摘み取った人がいました。

 バス停そばでツクバネウツギの白い花が沢山咲いていました。

 

2019年 文月

・7月、今年の梅雨はなかなか明けずに涼しい日が続きます。

 中元に予定していた「カブトムシ」飼育教室は雨で中止になってしまいました。

 

・森の広場では夏の花が咲き競っています。

 オオバギボウシが花の穂を伸ばし始め、ヤマユリが咲き出しました。

 オカトラノオが首をかしげて咲き出し、ホタルブクロが風に揺れています。

 オオバジャノヒゲが白い花を、ヤブカンゾウが朱色の花をつけています。

  

・タマゴタケが白い殻から赤い頭をだし、次の日には柄を伸ばして傘を開き、3日後には

 傘が割れ、一週間後には跡形もなく消えてしまいました。

 赤と白のコントラストが見事なきのこです。

 バターで炒めて食べると美味しいきのこです。

 

2019年 水無月

・6月は梅雨、雨降りの日が多くなります。

 「雨もまた楽しかった」子供の頃の気持ちを忘れずに夏を迎えましょう。 

 

・パウロの農園には生徒が色々な野菜類を植えて育てています。

 ジャガイモやトマトやキュウリが花をつけていました。

 森の中では、ウグイスカグラの実が赤く、桑の実が黒くなってきました。

 子供の頃、学校の帰り道に道草ではなく桑の実を食って舌が黒くなりました。

 森に向う坂道にはウノハナやクリの花が咲いています。

 クリの花は長く垂れさがっているのが雄花です。いがぐりになる雌花はどこにあるのでしょう。

 近寄ってみると、イガの赤ちゃんの形をした雌花がついていました。

 


2019年 春編 3−5月

2019年 皐月

・5月から新元号「令和」に改元され新たな御代がスタートしました。 

 

・自然は例年通り季節が巡っています。

 初夏の花キンランやギンランが咲き出しました。

 森の広場では遅く咲くツボスミレが小さな花をつけています。

 森の中ではヤマツツジが満開です。ハンショウヅルもひっそり咲いています。

 

・5月半ばを過ぎると、森の広場はハルジオンに占領されてしまいました。

 ハルジオンとよく似た花にヒメジョオンがあります。

 両方とも北アメリカ原産で明治以降に日本に渡来した帰化植物です。

 よく観察すると蕾のつき方や葉っぱのつき方、花の周りの舌状花の数などの違いがあります。

 広場の周りでは卯の花が満開です。マルバウツギ、コゴメウツギ、ミツバウツギなどが咲いています。

 葉っぱの真ん中に花をつけるハナイカダには実が、春一番に咲くウグイスカグラにも実が着いています。 

2019年 卯月

・4月のパウロの森は、学園の新入学生を歓迎するかのように木々が萌え出しました。

 

・4月初めに恒例の植物調査を行いました。

 普段は足を踏み入れない西の谷底でヤマルリソウやヨゴレネコノメソウが咲いていました。

 西の谷向こうの「開発地」では、シカが侵入して、アオキやヒメカンスゲの葉っぱが食べられていました。

 日当たりの良い広場では、タチツボスミレやナガバノスミレサイシンが咲き競っています。

 

・4月後半になると、森の中は花盛りです。

 金色のヤマブキに交じって、白色のオトコヨウゾメ、クサイチゴ、ニガイチゴが咲いています。

 ウワミズザクラがブラシのような花をつけています。

 フデリンドウは地上の青空のような青い花を上向きに、チゴユリは白い花を下向きにつけています。

 サンショウの黄色い花も咲き出し、竹林では筍がひょっこり頭を出しました。

 山椒味噌でゆでた筍を美味しく頂きました。

 

2019年 弥生

・春を迎えた3月のパウロの森では、木々の新芽が膨らみだし色々な草花が咲き始めました。

 

3月初めはまだ春浅く、花の種類が少ないです。

 ウグイスカグラが咲き出し、カンアオイも地味な花をつけています。

 アオキやヤブコウジは赤い実をつけています。

椎茸の春子が顔を出しました。

スギは枝の先端についた雄花から花粉を飛ばしています。

 

・3月半ばになると、一気に花の種類が増えます。

 シュンランが咲き出し、ダンコウバイやモミジイチゴやチョウジザクラも咲き出しました。

 16日には、大気中のスギ花粉が原因で起こる「花粉光環」の現象が見られました。

 お日様がマスクをしているようです。

 

・3月後半は、春の花スミレが一斉に咲き出しました。 

 アオイスミレ、タチツボスミレ、ナガバノスミレサイシン、エイザンスミレ、ヒナスミレなど

 沢山の菫が咲いています。

 菫に交じってミヤマカタバミやミミガタテンナンショウも咲き出しました。

 ヤマブキやクロモジの花が咲き、サンショウ、ミツバウツギ、ハナイカダなど新芽が萌え出しました。

 ヤブレガサが白い産毛をたくさんつけて、白い幽霊の様です。

 冬を越したアサギマダラの幼虫がキジョランの葉っぱに穴を開けていました。

 


 

●1月10日(水)定例活動

 

 

カシワバハグマ

 カシワの葉に似ている葉を持つハグマ(白熊)という意味なのだが、左の写真は秋に咲いた花の後だ。一番下には氷が見える。これはカシワバハグマで見られるシモバシラ(氷の華)だ。シソ科の植物の茎にできるもので、シモバシラにできるものが一番きれいだ。里山では12月~1月に観察できる。パウロで見たのは初めてのことだ。